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<映像でよみがえるマリア・カラス>

 

マリア・カラスの数少ない残された映像シーンのうち、幸運にも『トスカ』は第2幕のみなのですが、映像として観ることができます。その1作が1958年カラスのパリ・デビュー時に上演されたパリ・オペラ座での『トスカ』であり、もう1作が1964年の英コヴェントガーデン王立歌劇場での公演の英国BBCによるテレビ収録映像です。

 

ともにスカルピア役には本録音と同じくティト・ゴッビが歌い、カラスの絶唱とともに、にくにくしい悪役を映像で観ることができます。本録音でさらにご興味がわいた方には、ハイレゾ音声ではありませんが、最新の映像技術で補正が施されたブルーレイ映像でよみがえります。


 

『Maria Callas Toujours Paris 1958 / パリ・デビュー1958~歌に生き、恋に生き』ブルーレイ・ディスク ワーナーミュージック

 

 

1958年12月19日 35歳だったマリア・カラスのパリ・オペラ座デビューコンサート。舞台上演形式で『トスカ』第2幕が上演されています。配役はマリア・カラス(トスカ)、ティト・ゴッビ(スカルピア)、アルベール・ランス(カヴァラドッシ)ジョルジュ・セバスティアン指揮パリ・オペラ座管弦楽団

 

『Maria Callas At Covent Garden London 1962 & 1964 / マリア・カラス・アット・コヴェント・ガーデン』ブルーレイ・ディスク ワーナーミュージック

 

1964年2月9日 直前に上演された『トスカ』全曲上演とは別に、英国BBCによるテレビ放送用のための第2幕のみ舞台上演形式で上演。マリア・カラス(トスカ)、ティト・ゴッビ(スカルピア)、レナート・テオーニ(カヴァラドッシ)ジョルジュ・プレートル指揮コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団 演出フランコ・ゼッフィレッリ



 

これらのブルーレイディスクではありませんが、以前東芝EMIからリリースされていた『マリア・カラス ライフ・アンド・アート』(東芝EMI 廃盤)のライナーノーツの中で、音楽評論家の故・黒田恭一氏(1938-2009年)は、マリア・カラスについて興味深いことを語っておられます。

 

「このビデオで読むべきことは、おそらくふたつある。ひとつは、マリア・カラスというまっすぐに生きた女の輝きであり、もうひとつは、オペラという巨大でとらえどころを探し出すのが難しい芸術の素顔である。カラスとゴッピによるあまりにも有名な「トスカ」第2幕幕切れの部分には、オペラが凝縮されて示されているといっても過言でないであろうし・・・中略・・・カラスをより深くしり、同時にオペラに生きたカラスをとおしてオペラへの愛をつのらせることになる」(黒田恭一 東芝EMIDVD マリア・カラス 『ライフ・アンド・アート』 ライナーノーツより)

 

最後に、本録音のなか、歌姫「トスカ」が第1幕で「マリオ!マリオ!マリオ!」と教会の扉をたたくシーンで、『トスカ』は実質的に始まりますが、みなさまも、『トスカ』全3幕の音楽をMQAハイレゾで聴くことで、「オペラという巨大でとらえどころが難しい芸術」の入口の扉をこじ開けることになったのです。オペラは一度楽しめるとしめたものです。きっともう一度聴きたくなることでしょう。

 

 プッチーニ 歌劇『トスカ』全3幕 

 

■録音

1953年8月10日から20日

イタリア・ミラノ・スカラ座でモノラル・セッション

 

■主な配役

トスカ/マリア・カラス(ソプラノ)

カヴァラドッシ/ジュゼッペ・ディ・ステファノ(テナー)

スカルピア/ティト・ゴッビ(バリトン)

アンジェロッティ/フランコ・カラブレーゼ(バス)

スポレッタ/アンジェロ・メルクリアーリ(テノール)

羊飼い/アルヴァーロ・コルドヴァ(ボーイ・ソプラノ)

 

■演奏

ミラノ・スカラ座管弦楽団及び合唱団

(合唱指揮:ヴィットーレ・ヴェネツィアーニ)

指揮:ヴィクトール・デ・サバータ

 

音源提供 ワーナークラシック・ジャパン 

ハイレゾ提供 e-onkyo music 

https://www.e-onkyo.com/music/album/wnr825646254316/

ファイル形式 

MQA Studio 96kHz/24bit

2014年、英アビイ・ロードスタジオでオリジナル・アナログテープより作成された96Hz / 24bitデジタル・リマスター音源より最新MQAエンコード

¥2,306

 

◎実際の販売価格は変動することがあります。価格は税込価格(消費税10%)です。


 

 Puccini : Tosca / プッチーニ:歌劇「トスカ」(全曲)(1953年)

 

 

トラック1,

歌劇『トスカ』 第1幕 ああ!やっとの思いで!(アンジェロッティ、堂守、カヴァラドッシ)

Tosca, Act 1: "Ah! Finalmente!" (Angelotti, Sacristan, Cavaradossi)

0:05:34

 

トラック2,

歌劇『トスカ』 第1幕 絵具をくれ...妙なる調和(カヴァラドッシ、堂守)

Tosca, Act 1: "Dammi i colori...Recondita armonia" (Cavaradossi, Sacristan)

0:04:23 

 

トラック3,

歌劇『トスカ』 第1幕 誰だ、そこにいるのは!(カヴァラドッシ、アンジェロッティ、トスカ)

Tosca, Act 1: "Gente là dentro!" (Cavaradossi, Angelotti, Tosca)

0:01:10

 

トラック4,

歌劇『トスカ』 第1幕 マリオ!マリオ!マリオ!(トスカ、カヴァラドッシ)

Tosca, Act 1: "Mario..Mario..Mario" (Tosca, Cavaradossi)

0:06:58 

 

トラック5,

歌劇『トスカ』 第1幕 ああ、あの眼が…君の黒く、燃える眼に(トスカ、カヴァラドッシ)

 Tosca, Act 1: "Ah, quegli occhi! ... Quale occhi al mondo può di paro" (Tosca, Cavaradossi)

0:05:09

 

トラック6,

歌劇『トスカ』 第1幕 トスカは気のいい女だ(カヴァラドッシ、アンジェロッティ、堂守、合唱)

Tosca, Act 1: "E buona la mia Tosca" (Cavaradossi, Angelotti, Sacristan, Chorus)

0:04:52 

 

トラック7,

歌劇『トスカ』 第1幕 教会でこのような馬鹿騒ぎとは!(スカルピア、堂守、スポレッタ)

Tosca, Act 1: "Un tal baccano in chiesa!" (Scarpia, Spoletta, Sacristan)

0:03:28 

 

トラック8,

歌劇『トスカ』 第1幕 すべては明白になった…トスカだな?儂(わし)をみつけなかったろうな(スカルピア、トスカ、堂守)

Tosca, Act 1: "Tutto è chiaro ... Tosca? Che non mi veda ... Mario! Mario!" (Tosca, Scarpia, Sacristan) 

0:03:04 

 

 

トラック9,

歌劇『トスカ』 第1幕 それに私はほんとの悲しい気持ちで...(トスカ、スカルピア)

Tosca, Act 1: "Ed io venivo a lui tutta dogliosa" (Tosca, Scarpia)

0:03:45

 

トラック10,

歌劇『トスカ』 第1幕 警官を3人と馬車を一台(スカルピア、スポレッタ、合唱)

 Tosca, Act 1: "Tre sbirri" (Scarpia, Spoletta, Chorus)

0:04:30

 

トラック11,

歌劇『トスカ』 第2幕 トスカは素晴らしい鷹だ!(スカルピア、シャルローネ)

Tosca, Act 2: "Tosca è un buon falco" (Scarpia, Sciarrone)

0:03:08 

 

トラック12,

歌劇『トスカ』 第2幕 儂(わし)としては、凶暴な征服の方が(スカルピア、シャルローネ、スポレッタ)

Tosca, Act 2: "Ha più forte" (Scarpia, Spoletta, Jailer)

0:02:17

 

トラック13,

歌劇『トスカ』 第2幕 まずまずだ!(スカルピア、スポレッタ、合唱、カヴァラドッシ、トスカ)

Tosca, Act 2: "Meno male!" (Scarpia, Spoletta, Cavaradossi)

0:03:16 

 

トラック14,

歌劇『トスカ』 第2幕 アンジェロッティは、どこにいるんだね?(スカルピア、カヴァラドッシ、スポレッタ、トスカ)

Tosca, Act 2: "Dov'è dunque Angelotti?" (Scarpia, Cavaradossi, Spoletta, Tosca)

0:02:01 

 

トラック15,

歌劇『トスカ』 第2幕  さあ、私達だけで、親友のようにお話を…シャルローネ、カヴァリエーレは、何といわれた?(スカルピア、トスカ)

Tosca, Act 2: "Ed or fra noi parliam da buoni amici" (Scarpia, Tosca, Sciarrone, Cavaradossi)

0:03:59 

 

トラック16,

歌劇『トスカ』 第2幕 さあ、トスカ、言いなさい(スカルピア、トスカ、カヴァラドッシ、スポレッタ、シャルローネ)

Tosca, Act 2: "Orsù, Tosca, parlate" (Scarpia, Tosca, Cavaradossi)

0:02:55 

 

トラック17,

歌劇『トスカ』 第2幕 井戸の中に…庭にある(スカルピア、シャルローネ、トスカ、カヴァラドッシ)

Tosca, Act 2: "Nel pozzo...Del giardino" (Scarpia, Sciarrone, Tosca, Cavaradossi)

0:05:23 

 

トラック18,

歌劇『トスカ』 第2幕 若しも、役目に対して誓った忠節を(スカルピア、トスカ)

Tosca, Act 2: "Se la giurata" (Scarpia, Tosca)

0:03:37 

 

トラック19,

歌劇『トスカ』 第2幕 私は歌に生き、”歌に生き、愛に生き”(トスカ)

Tosca, Act 2: "Vissi d'arte" (Tosca)

0:03:13 

 

トラック20,

歌劇『トスカ』 第2幕 さあ、御覧になって、私は手を合わせて(トスカ、スカルピア、スポレッタ)

Tosca, Act 2: "Vedi, ecco, vedi" (Tosca, Scarpia, Spoletta)

0:03:41

 

トラック21,

歌劇『トスカ』 第2幕 どの道を行かれるかな?(スカルピア、トスカ)

Tosca, Act 2: "E qual via scegliete?" (Scarpia, Tosca)

0:06:27 

 

トラック22,

歌劇『トスカ』 第3幕 ああ、私の限りないため息よ(羊飼いの声)

Tosca, Act 3: "Io de' sospiri" (Shepherd)

0:05:39 

 

トラック23,

歌劇『トスカ』 第3幕 マリオ・カヴァラドッシですね? どうぞ(牢番、カヴァラドッシ)

Tosca, Act 3: "Mario Cavaradossi?" (Jailer, Cavaradossi)

0:04:03

 

トラック24,

歌劇『トスカ』 第3幕 星は輝き...”星も光りぬ”(カヴァラドッシ)

Tosca, Act 3: "E lucevan le stelle" (Cavaradossi)

0:02:47

 

トラック25,

歌劇『トスカ』 第3幕 フローリア・トスカと(トスカ、カヴァラドッシ)

Tosca, Act 3: "Ah! Franchigia a Floria Tosca" (Cavaradossi, Tosca)

0:02:33 

 

トラック26,

歌劇『トスカ』 第3幕 おお、柔らかく、けがれを知らぬ、快い手!(カヴァラドッシ)

Tosca, Act 3: "O dolci mani" (Cavaradossi, Tosca)

0:04:52 

 

トラック27,

歌劇『トスカ』 第3幕 あの人達は来ないわね...(トスカ、カヴァラドッシ、牢番)

Tosca, Act 3: "E non giungono" (Tosca, Cavaradossi, Jailer)

0:02:26 

 

トラック28,

歌劇『トスカ』 第3幕 待つということは、なんて長いことでしょう!(トスカ)

Tosca, Act 3: "Com'è lunga l'attesa!" (Tosca)

0:02:15 

 

トラック29,

歌劇『トスカ』 第3幕 マリオ、さあ早く!(トスカ、混乱した声、シャルローネ、スポレッタ)

Tosca, Act 3: "Presto! su, Mario! Andiamo! Andiamo!, Su!" (Tosca, Voices, Sciarrone, Spoletta)

0:01:20

 

■参考資料

 

CD 

ジャコモ・プッチーニ 歌劇『トスカ』(全曲)マリア・カラス ヴィクトール・デ・サバータ指揮 ライナーノーツ

 

ブルーレイ・ディスク

『Maria Callas Toujours Paris 1958 / パリ・デビュー1958~歌に生き、恋に生き』ワーナーミュージック

 

『Maria Callas At Covent Garden London 1962 & 1964 / マリア・カラス・アット・コヴェント・ガーデン』ワーナーミュージック

 

DVD

『マリア・カラス ライフ・アンド・アート』(東芝EMI 廃盤) ライナーノーツ

 

『レッグ&シュヴァルツコップ回想録 レコードのうら・おもて』

(エリザベート・シュワルツ͡コッヴ箸 河村錠一郎訳 1986年音楽之友社刊・絶版)

新潮オペラCDブック2 プッチーニ トスカ

(監修:永竹由幸 1995年新潮社・絶版)

『クラシックレコードの百年史』(ノーマン・レブレヒト著 

猪上杉子訳 2014年春秋社刊)

 

 



■執筆者紹介

雑誌編集者を長くつとめ、1975年にカール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団日本公演のブラームス交響曲第1番の最終楽章で、鳥肌が立ち、帰り道をさまよった経験を持つ。爾来、クラシックを生涯の友として過ごしてきた。編集者時代、クラシック以外のロックやジャズといったジャンルのアーティストと交流を深めるうちに、クラシックと、楽しさにおいて何も変わらないことに確信を持つ。以来、ジャンルを取り払ってハイレゾまで、未知なる音の発見の喜びを日々捜している。MQAを提唱しているイギリス・メリディアンには1991年以来2回オーディオ雑誌の取材で訪れ、基本コンセプトに魅せられた。またカメラ好きでもあり、特にドイツの光学製品に魅せられ、ライカのカメラ群とそのレンズの蒐集に執念を燃やしている。

 

 

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好評連載中

MQAで聴くクラシックの名盤

 

第1回

円形に並んだ弦楽器群から広々とした空間に広がっていく音の醍醐味を味わう

 『スーベニール(思い出)パート1』

トロンハイム・ソロイスツ

 

 

 

 

第5回

全9曲ベートーヴェンの交響曲を全部自分のものにしたい!

Beethoven : The Symphonies

ベートーヴェン 交響曲全集

ダニエル・バレンボイム指揮

ベルリン・シュターツカペレ

 

第9回

21年もかけた結晶が口ずさめるようなメロディーを生んだ

 

ブラームス交響曲全集

 サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 

 

 

第13回

「第九」で千変万化するテンポに酔い「歓喜」へ

 

 

フルトヴェングラーの「第九」

ベートーヴェン:交響曲第九番 作品125「合唱」

フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団 他

 

第17回

マリア・カラスの初々しき乙女・父性愛・初恋・愛・悲劇 めくるめく変わる歌声にぞっこん!!

ヴェルディ:歌劇『リゴレット』全曲 マリア・カラス(ソプラノ)、ティト・ゴッビ(バリトン)、ジュゼッペ・ディ・ステファノ(テノール)

 

第2回

13の異なる

クラシック音楽の楽しみをカラヤンの指揮で堪能

 

『カラヤン ザ・ベスト・オブ・マエストロ』

フィルハーモニア管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

第6回

もの凄い『新世界』や『未完成』を聴いてみませんか?

シューベルト『未完成』ドヴォルザーク『新世界』より セルジュ・チェリビダッケ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

 

 

 

第10回

ベルリンフィルを率い眼前に繰り広げられる豪壮な音楽  壮年期のカラヤンを今、味わう

カラヤン!カラヤン!カラヤン!

カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 フィルハーモニア管弦楽団

 

第14回

一気に駆け抜けていく

爽快さが凄い

 

 

マーラー交響曲第5番

ショルティ指揮

シカゴ交響楽団

 

 

 

 

 

第3回

マリア・カラスをMQAで46曲たっぷりと味わう

 

『ザ・ニュー・サウンド・オブ・マリア・カラス』

マリア・カラス

 

 

 

 

第7回

音楽祭の解放感いっぱいの演奏をMQAハイレゾで満喫してみたい

マルタ・アルゲリッチ&フレンズ ライブ アット 

ルガーノ・フェスティバル2013

 

 

 

 

第11回

心躍るテンポ、

晴れやかなメロディ

 

 

メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」

クリスティアン・ティーレマン指揮

ミュンヘン・フィル管弦楽団

 

第15回

清々しさがあってみずみずしく心のこもった女声にうっとりと聴き惚れる

 

ヴォルフ 歌曲集

エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)ウィルヘルム・フルトヴェングラー(ピアノ)

 

 

第4回

サー・ラトルの指揮で楽しむ正統派のイギリス音楽組曲『惑星』!

 

ホルスト 組曲『惑星』作品32

サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 

 

 

第8回

身も心もさわやか名気持ちになる交響曲

 

ハイドン 交響曲第88番『V字』から第92番『オックスフォード』他、サー・サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 

 

 

第12回

今まで聴いた中で最高の『ツァラトゥストラ・・・』を聴ける悦楽!

 

『R.シュトラウス 交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》他』

カラヤン指揮 ウィーンフィルハーモニー交響楽団

 

第16回

マリア・カラスとトスカが一体になる瞬間、

心が震える!

 

プッチーニ

歌劇『トスカ』全3幕

マリア・カラス他