~「Meridian そのサウンドとデザインの魅力」探訪

 

メリディアンの魅力を熟知した愛用者や専門店の皆様からいただいた声を素直にお伝えするコーナーです。

また、Meridian の商品の使い方や、話題のハイレゾ音楽などについても取り上げてまいります。

どうぞ、お気軽にお立ち寄りください。 


MQA-CDのいろいろ

1000円でCDとMQA-CDの聞き比べができる、ユニバーサルミュージックの2枚組サンプラー。邦楽バージョンも9月に追加発売されて全4タイトルとなった。
1000円でCDとMQA-CDの聞き比べができる、ユニバーサルミュージックの2枚組サンプラー。邦楽バージョンも9月に追加発売されて全4タイトルとなった。

 

■MQA-CDの正体は?

 

従来からMQAは新しいフォーマットではない。あくまでPCMのファイルである、と説明されてきました。そして、いよいよMQAエンコードされたコンパクト・ディスクの販売が静かに加速してきました。フォーマットとしてMQAPCMと同一フォーマットであるからこそ実現できたことです。

 

過去にはオーディオビジュアルの新しい技術の黎明期に、まずハードが先行してもソフトが無いという状況がありました。しかしMQA-CDについては逆にソフト企業が先行して参入しています。その理由として、まずソフトメーカから見て、従来のCDと完全互換性があったことが大きなポイントだったでしょう。しかし重要なことは音質上の明らかなメリットがレコード会社やレーベル、録音エンジニア、アーチスト側から認められたことです。こうした安心感と革新性の2つ要素を両立させたこともMQA-CDのきわだった特徴です。伝統と革新を重んじる英国らしいテクノロジーと言えるかもしれません。

 

MQAは、オリジナルのハイレゾ音源をコンパクトにするために、「音楽のオリガミ」と呼ばれる手法を用いています。例えば176kのファイルならまず半分に折りたたみ88Kにします。次にまた半分におりたたみ44kに変換する、というプロセスを踏んでいます。すなわちMQAーCDのマスターは44kの整数倍のマスターから作られています。

 

実際に現在、市販されているMQA-CDを見てみると、3種類のマスターから作られています。新録音のもので例えば、邦楽の新譜で初めてのMQA-CD発売を英断した南佳孝さんの《Dear My Generation》のMQA-CDは、88kHz24bitのPCMマスターです。また世界初のMQA-CDである日本のUnamasレーベルの《A.Piazzolla by Strings and Oboe》は176kHz24bit。早くからMQA-CDをリリースしていたノルウェーの2L(トゥエル)作品はすべて352kHz24bitです。

 

実際、南佳孝さんのアルバムを通常のCDプレーヤーで再生してもその音質の良さには少なからず驚く人が少なくありません。これは、従来のCDを作るプロセスで生じていた、膨大な時間軸のボケや滲みをコントロールされているからとMQAでは説明しています。

 

南佳孝さんの『柔らかな雨』の冒頭で雨音が使われているのですが、今までのデジタルでは、こうした波や雨など自然音は苦手でした。時には単なるザーという不自然なノイズにしか聞こえないこともあったのですが、今回の雨音は自然で情緒的な雨音です。人間が聴いてより自然に、立体的に感じとれる音が再現できる、このMQAの特長をうまく生かした素敵な演出だと感じました。ちなみに、南佳孝さんの新アルバムではサラウンドも制作されたのでオリジナルは96k24bitで録音して、そこからMQA-CDのために88k24bitのマスターを制作されたそうです。(e-onkyo musicでも発売中)

 

MQAーCDで色々な種類のディスクを聴くにつけ、マスターの周波数の違いよりも、録音そのものの質が問われるという「アナログ時代の当たり前」が、やっとデジタルの世界でも証明され再確認することができました。これがMQAの良さだという印象を強く持ちます。これが録音のクオリティやマスタリングの腕前に自信のあるレーベルがMQAやMQA-CDに意欲的である理由の一つなのかもしれません。世界初でMQA-CDをリリースしたUNAMASの沢口さんが述べていらっしゃる通り、MQAはマスターの音を良く補正できる魔法の技術ではありません。おそらく近々、自信と誇りを持って良質な録音作品を作っているレーベルやアーチストが大小を問わず今後も参入してくるものと思います。

 

次にアナログ録音の作品は、どうやってMQA-CDにするのか。DSD録音の場合はどうなのでしょう。これも同様に、MQAもしくはMQA-CDにするには、やはり一端はPCMマスターを経なければなりません。例えばユニバーサルミュージックから発売されている《ハイレゾCD名盤シリーズ》は、すべてオリジナルはアナログ録音です。これをすでに高品位なDSDでマスタリングされたマスターがユニバーサルジャパンにありました。これを今回は色々なプロセスを試して最終的には352kHz(DXD)にPCM変換してMQAマスターとしたそうです。整理するとアナログマスター >DSDマスター >DXD352kHz24bit >MQA-CD44.1k24bit というプロセスになります。また、アメリカのレーベル、チェスキーでは、アナログ録音からダイレクトにPCMマスターを起こしてMQA-CD化している作品も販売されています。

 

 


 

 

■バリエーションの広がり

 

MQA-CDの登場からもうすぐ2年。ここに来てCDという慣れ親しんできたメディアが再注目されていることは、大変に嬉しい限りです。何しろカセットテープやビニールレコード、真空管などがブームになったり注目される中で、どうも最近CDの存在感がどうも薄くなっているからです。ちょっと過小評価されすぎているのと思う今日この頃であります。ただ、ネットから離れて街のタワーレコードや山野楽器などCDショップに行くと、MQA-CDコーナーはとても「元気」です。

 

さて、『MQA-CDのいろいろ』について書いてきましたが、忘れてはいけないのが、そのパッケージ形態の多様さです。CDと全く同じ構造なので、当然ながらCDと同じように色々なタイプが発売されています。オーディオ好きな方のために少しだけ触れさせていただきます。

 

まずは、普通のディスクと物理的に同じ仕様でエンコードだけMQAプロセスで制作されたMQA-CDが、前述した南佳孝さん、ボブ・ジェームス、オクタヴィアの名倉雅人さんなどの作品です。MQA-CDと普通のCDのダブルレイヤーですか?という質問を受けたことがありますが、単純にシングルレイヤーのCD仕様のものです。CDプレーヤーでは再現されないローレベルの領域に、ハイレゾ成分の情報が折りたためれて収められているので、MQA対応のアプリ、ハードによりハイレゾ再生もオプションとして可能になっています。

 

少し脱線しますが、まれに隠れMQA-CD?とも思えるディスク(写真下)も見つけました。大人の事情なのか詳細理由は不明なのですが、ジャケットやディスク面にはMQA-CDの表記が全く見当たらないないのです。しかもアマゾンの商品画面上でも特に表記がありません。しかし実際にはMQAエンコードされているディスクなのです。単純に高音質なCDを制作する手段としてMQAエンコーディングを行ったのかもしれません。クレジットを調べると録音はAir StudioでマスタリングはGetewayマスタリングスタジオという立派な布陣。レーベルはワーナークラシック系列でした。

 

STEVE REICH

Pulse/Quartet


 

 

さて、次にSACDとMQA-CDのハイブリッド盤について触れたいと思います。SACDこそ元祖ハイレゾ・ディスク。これとMQA-CDを1枚で両方とも楽しめるのが、このハイブリッド盤の特長です。前述したノルウェーの2Lはこのハイブリッドディスクを続々と発売しています。

 

また、ディスクの保護層の素材面でもCDと同様のバリエーション展開が可能になります。現在のところ、信号層の反射率を上げて読み取り性能を良くするUHQCDという仕様を採用したMQA-CDがあります。ユニバーサルの「ハイレゾCD」がこれに該当します。ユニバーサルさんによると、MQAエンコードだけでなくプレス仕様にも最高のものを採用することで、究極のCD音質を実現させたかった、とのこと。発売タイトルもコレクションにふさわしい名盤ばかりです。(UHQCDの詳細はこちら)

 

 

音楽をコレクションとして楽しんできた世代にとって、SACDやCDはこれからも、かけがえのない存在です。そこにMQA-CDが静かに仲間入りを果たしています。またCDを卒業して音楽ファイル再生に移行している方にとってもMQA-CDはひとつの選択肢として注目されていると思います。HDDやNASへのバックアップする心配がありません。またパソコンで取り込んでしまえば普通のPCM音楽ファイルとして再生できるので「利便性」にも優れていると言えるのではないでしょうか。アプリがなてくもDAPやスマホ上に転送すればCD以上の音質で再生することはできるからです。

 

何にしろデーター量、転送レートが軽いことはMQAの最大のメリットで、352k24bitマスターのディスクでもMQA-CDならトイレに行っている間に、あっという間にパソコンへの取り込みが終わってしまうのです。ご興味があれば、iTunesでMQA-CDを取り込む方法はこちらの記事を参考にしてください。ちなみに、元のマスターがDXDでも、88kでも収録化棒な時間には影響がありません。まれにCD規格の収録時間をオーバーしているアルバムもありますが、CDとして問題なく収録されるのであれば、MQAーCDでも同様だとMQAでは説明していました。

 

最後にMQA社が充実したMQA-CDの専用ページを立ち上げたのでご紹介しておきたいと思います。何せ技術ライセンス会社のサイトなので少し固い説明が目立つ部分もあるのですが、音楽を楽しむ道具の一つとして彼らが目指しているところを感じてとっていただければ幸いです。(英文サイトですがブラウザーのChoromeをお使いの方は、画面上を右クリックすると補助的な自動翻訳が使えます)

 

また、小社のホームページでも、MQA-CDソフト情報を定期的にアップしてまいります。どうぞご覧ください。

 

http://www.mqa.co.uk/customer/mqacd

 


ハイレゾ制作ユニットBeagle KickをMQAで聴く

プライム・ヘッドフォン・プリアンプ Limitedで徹底試聴

 

メリディアンオーディオ Prime Headphone Pre  Amprifier

 

文:オーディオライター 橋爪 徹

 

筆者がMQA社と初めてコンタクトを取ったのは、MQA配信が日本で始まる前の2016年3月のことだった。東京の表参道で行われたハイレゾ・イベントで、日本のMQA担当者に直接相談を持ちかけたのが始まりである。ハイレゾ音楽制作ユニットBeagle Kickの総合プロデューサーとして、革新的な音声コーデックを推進しているMQA社の動向にいち早く注目したのだ。

 

その後、自らの音源のマスターとMQA版とを実際に聴き比べることも叶った。晴れて「日本で初めて自分たちの音源をMQA試聴した制作者」となったのだった。この度、我々の2ndアルバム発売を控え、ここ最近の楽曲がMQA化されて提供された。早速、この音源を使い、メリディアンのプライム・ヘッドフォン・プリアンプ を本格的なオーディオ・コンポと組み合わせてどれほどの力量を見せてくれるのか確かめていきたい。

 

MQAの開発者でもある、ボブ・スチュアート氏が設計した『プライム・ヘッドフォン・プリアンプ リミテッドバージョン』(以下、本機)はベースモデルの『プライム・ヘッドフォン・プリアンプ』に別筐体の専用電源ユニットを組み合わせた限定モデルだ。

 

オーディオの世界では、ノイズや振動源ともなる電源部のノイズ対策は音質上の根本的な解決のために重要だ。強力な電源は同時にノイズの源ともなってしまうため、別筐体にすることは、いわばアンプとしては贅沢、なおかつ理想的な解決策とも言えそうだ。

 

 


 

筆者が注目したポイントを紹介しよう。本機の電源ユニットのリアパネルを見るとUSBの入力と出力端子がある。これは何をしているかというと、USB信号そのもの、つまり音楽信号には一切手を加えずにパススルーし、パソコンから伝送される5Vの電流を再生成しているのだ。USBケーブルは、信号ラインと電源ラインがあり、相互の干渉で音質に影響が出ることは知られているが、PCからの盛大なノイズが電源ラインに乗ってUSB-DAC側で悪影響を及ぼすことも見逃せないポイントだ。

 

本機の電源はPCに依存しているバスパワー動作ではないが、USBから来るDC 5Vの電源ラインは受け手の基板内に入るためクリーンな状態の電気が送れるのはメリットになるだろう。持ち上げてみると電源ユニットはズッシリとした重量で内部のトライダルトランスのしっかりとした存在をうかがわせる。その他、本機の詳細については是非、こちらを読んで参考にして欲しい。

 

mqa meridian audio prime headphone  amp

 

まず、防音スタジオのメインシステムと組み合わせて試聴してみる。CDプレーヤーからのアナログ出力(RCA)を繋いで、プリアンプとして試聴した。聴き慣れているFUNKIST×二人目のジャイアンより「#君に届け」やDTMステーションCreativeによる小寺可南子の「Sweet My Heart」を聴く。楽器の音の輪郭がクッキリとして音場の深さも向上したように感じる。プリアンプとして極めて小型であるが、5層基板を使ったノイズ対策と信号経路の短縮化が生かされているのか、全体的にクリアで楽器の音だけがそこに存在するような説得力に感動した。

 

さて、いよいよ本稿の主題。防音スタジオのメインスピーカーに組み合わせてのチェックといこう。今回の試聴に当たり、SPECのパワーアンプRPA-W5STを2台お借りした。ステレオアンプのRPA-W5STの設定をモノラルモードにして、PrimeからのRCA出力はパワーアンプ1台ずつにそれぞれ接続。バイワイヤリング接続に対応したMENTOR2を片チャンネルあたり1台のRPA-W5STで鳴らすという贅沢なシステムだ。

 

Meridian Audio 

  

SPECのアンプと言えば、Dクラスアンプの高効率を活かした放熱口のない流麗なデザインが印象的で、実際スタジオに置いてもスプルース(マツ科トウヒ属の針葉樹)とカエデ材によるサイドパネルとインシュレーターは見た目の暖かさがあって美しい。もちろん、このデザインは音質への貢献も小さくない。この高品位なアンプ、しかもモノラル使いでワンペアというパワーアンプに本機を組み合わせたらどうなるか、ワクワクしながらセッティングを行った。

 

 

spec rpa-w5ST
高性能PWM方式スイッチングデバイスと高品質スイッチング電源システムによる、スピード感あふれるエネルギッシュなサウンドが魅力のSPEC RPA-W5ST

 

 

ハイレゾを聴く前に、PCに取り込んであったCD音源をPCからUSB接続で再生してみる。先ほどと同じCDから、ブラスセクションが印象的なバラードを聴く。音のトランジェントが鋭く音楽情報以外の無駄(ボヤけ)が感じられない。スネアの音像が特によく見えるというか、各楽器が立体的でディテール表現も豊かだ。打ち込みと弦楽器が融合した女性ボーカルでは、電子楽器の音の粒子が細かく、ボーカルの息遣いも一段上のグレード。こちらはCDの時点で非常に音がいいソースなのだが、音の立ち上がりや余韻の消え際もハイレゾさながらで息を呑んだ。

 

Primeは決して何かを足している訳ではない。メリディアン独自のアポダイジング・フィルターが、音の立ち上がり前の微細なボケ(プリーエコー)を補正しているのだ。これはメリディアン独自のDSP技術ノウハウで、これがMQAにも生かされている。MQAではない音源でもその恩恵を受けられるのは嬉しい。

中央のミキシングコンソールと各種アウトボードでリアルタイムにアナログミックスを行った。コンソール前方には部屋の響きを録るためのアンビエンス用マイクがある。限られた時間でテイクを繰り返しながら、同時にミックスも確定しなければならなかった。まさに怪物フォーマットによる現代のダイレクトカッティングだった。

 

メンバーをまとめるギタリストの和泉聡志。抜群のテクニックに、ニクすぎるアドリブセンス。

収録の合間は、適度に冗談を挟みながら場を暖め、よい演奏を作るためのディスカッションにも余念が無い。メンバー全員がこの場限りのセッションに真摯に向き合ってくれた。

 


 

ここからは今回のテスト用にMQA社のボブ・スチュアート氏に特別にエンコードしてもらった我々Beagle Kickの音源をじっくり聴いていく。

 

「ROUTE357」はアナログシンセがフィーチャーされた80年代の薫りが漂うネオジャズフュージョンだ。アナログシンセは、MoogのSub Phattyを使用した。現代のマシンとあってとてもクリアで、澄んだ音が聴けた。つまみを回しながら一つ一つの音を作っていき、音が出来るごとにProtoolsへ録音していく地味な作業は夜通し続いた。ほぼ全ての打込みトラックを差し替えたことで、有機的で音の太いアナログサウンドを実現している。

 

まず通常の192kHz/24bitのハイレゾでも温度感のある電気の音は確認できた。アナログシンセは、デジタル処理を一切介さずに電気回路を通った生の音をLINE出力から取り出すことができる楽器だ。その音はソフトウェアシンセでは難しい肉厚で有機的な質感を持ち、「電気の音」と呼ぶに相応しい存在感を味合わせてくれる。

 

強力な電源ユニットの駆動力を得て、アナログシンセの音は十分なエネルギーを与えられたように太く伸び伸びと鳴っている。電源部にスペースやコスト的な制約のあるプリメインアンプなどでは、どうしても中域が抜けたり低域に量感が足りなかったりする場合があるが、そういった不安要素が皆無だ。

 

さてMQA版にしてみると本機のインディケーターがMQAを認識する。さきほどのアナログシンセの音がより色彩豊かになって、いわゆる”電気の音”が微細な躍動を起こしていたことに気付かされる。リバーブの残響がクリアになるのも聴き所だ。音場全体の透明感も増してくる。SPECのS/N感は期待以上で、微弱音がハッキリと聴き取れる。スピーカーのドライブ能力は十分な余裕を感じさせるいい鳴りっぷりだ。高域に雑味も無いし、歪みの極めて少ないピュアな印象だ。

 

 

アコースティック・ベースは写真の窓越しに見えるブースの中で演奏してもらった。彼は別ブース内でお一人様状態となったのだが、これはみんなと同時に録ったという証拠写真である。芯のあるアコースティックな録り音を確保することができた。


 

 

続いてサックスとコーラスが心地よいフュージョン「EVERYTIME」。この楽曲はフルートも同じ方に吹いてもらっているのだが、MQAになると「人間が演奏している感」が明らかに増している!例えば、音階が変わっていないフレーズでも、奏者の抑揚が実に生々しく聞こえてくるのだ。これはレコーディングに立ち会った身として、「現場」に戻れたような気がして嬉しくなった。

 

今回の試聴システムは総じて周波数バランスは極めてフラットで厳密な音質チェックにも十分なレベルだった。木製インシュレーターを使ったSPECのアンプの影響かアコースティックな温もりも伴って、単なるモニター的な音質傾向には留まらない豊かな味わいもあって音楽を楽しく聴くことができた。

 

この楽曲には佐藤嘉風のコーラスも入っている。収録に使用したマイクはノイマンM149 Tube。Beagle Kickではもっとも使用頻度が高いリファレンスマイクだ。MQA版を聴くと、コーラスの鮮度が明らかに向上した。普通のハイレゾに戻すと、まるで「曇りガラスの越しのジェスチャーゲーム」を体験させられているようなガッカリ感だ。MQA版で味わえた瑞々しいコーラスは、(デジタルになる前)アナログ回路の段階ではこれだけの情報量を持っていたであろうことを伺わせてくれる。

 

オーディオライター 橋爪 徹

 

次はスタジオで一発録音した渋いジャズ「SUMMER VIBE」。こちらはマスターが768kHz/32bit整数で収録した。録音できる最上位のPCMフォーマットで収録されている。マスターから変換した768kHz/24bitと384kHz/24bitの2つをMQAにしてもらった。

 

結論から先に述べると、384kHz版の方は音が太く、楽器のディテール表現も自然で、マスター音源の印象を色濃く感じさせてくれた。通常のハイレゾ音源とMQA音源を比較してみると、演奏のリアリティはもちろん、空間の曇りや濁りが少なくなっていた。

 

みんなで「せーの!」で演奏して、アナログによるリアルタイムミックスを行い2chで録音した本楽曲。オンマイク以外にもアンビエンスマイクも立てていたから、よりルームアコースティックが臨場感を増したのは歓迎できる。768kHz/24bitでは、音のリアリティがスポイルされたように感じた。楽器の音が不自然に痩せてしまっており、特にトランペットとギターは音像の曇りも確認できた。地に足が着いていない音という印象だ。768kHzのMQAをフルデコードできる機材は、思い当たらないので、いずれ一度は聴いてみたいところだ。きっと上記の不満点を一掃する素晴らしい音になるはずだ。

 

その他にも最新シングルからファンクロックの「VOTEVOLUTION」なども聴いたが、総じて演奏に血が通ったような変化を感じる。オリジナルはあくまで録音された音楽作品であり、体裁良く整理されたような完成度がある。

 

対して、MQAになるとスタジオで自分のためだけのライブを聴いているような生っぽい躍動感を味わえるのが驚きだ。しかも、音楽作品としては破綻していない。他にも楽器のディテールや定位表現、リバーブの解像感などといったオーディオ的な側面も良くなるのだが、やはり演奏に込められた抑揚や緩急、イントネーションといった魂の部分を鮮烈に聴かせてくれるのが真価といえるだろう。

 

ハイレゾ製作ユニット ビーグルキック

 

最後にヘッドフォンでもチェックしてみた。まず、筆者リファレンスHPH-MT8(ヤマハ)では、楽曲のイメージを崩すことなく忠実に再現する方向性が見えて、”無個性なことが個性”といえるとても好みの音だった。次にHD800(ゼンハイザー)は、各楽器が明瞭に分離して、中低域が骨太だ。HD800の持ち味である超高解像度の出音がストレートに感じられるのは、筆者のリファレンス・スピーカーでの試聴と共通の印象だった。

 

Beagle Kickの音作りのコンセプトは一言でいうなら、「音楽としてカッコ良く、しかも音のいい楽曲を作る」である。まず、音楽として僕たちが心からカッコいいと思えるための録音、そしてミックス、さらにマスタリングまでを一貫して進めることが大前提だ。

 

ハイレゾ音楽制作ユニットと銘打ってはいるが、音楽の感動をより深めるための手段としてハイレゾを選んでいるに過ぎない。単なるハイスペック録音が目的ではない。ここにはプライドを持って取り組ませてもらっている。今回は、本機でBeagle Kickの最新楽曲をMQAで聴かせてもらった。我々が曲を作ったときの意図を忠実に、より瑞々しく楽しませてくれたPrime。リファレンスと呼んでもいい高音質を体験できた。

 

 

2018 Toru Hashidume

  

協力:スペック株式会社


MQA-CDをiTunesに取り込んで聴く


好きな音楽をゆるく、かるくハイレゾで愉しむ方法


 

MQA-CDは簡単にハイレゾ音質を楽しむのには重宝な存在です。再生するには、専用のCDプレーヤーがあればてっとり早いのですが、今現在はまだ選択肢が少ないのが現状です。開発したMeridianもハイエンド1機種のみが販売されている状況です。

 

そこで、ここでは、MQAーCDを再生する手段の一つとして身近なフリーソフト、アップルのiTunesを使ってMQA-CDを一度パソコンに取り込んでハイレゾで再生する方法を試してご紹介してみたいと思います。

 

用意するものは・・

 

音源のMQA-CD

iTunesをインストール済みのパソコン(Mac or Win) USB端子付き

Explorer 2 (MQAt対応のUSBーDAC)

同付属のUSBケーブル、

 

以上です。

 

SACDはiTunesに取り込むことができませんが、MQAは従来規格との互換性があるためCDと、ほぼ同じ要領で取り込み、再生することが可能となっています。かなり、便利なメディアが登場したと言えるでしょう。

 

レビュー環境:Win10  Pro, iTunes 

 

まず、PCに接続(あるいは内蔵)のディスクドライブにMQAーCDを装填。iTunesが自動で起動したら取り込みの設定を確認してください。(自動起動しない設定の場合は、iTunesを起動させてください)

 

最初に行うべきなのはどんなファイル形式で、取り込みを行うか、の選択です。

iTunesでは取り込むことをインポートと呼んでいますので、以下、インポート作業として進めていきます。iTunesの画面で『インポート』というグレーのボタンをクリックすると、写真のように『インポート設定』画面が開きます。インポート方法からAIFFかAppleロスレスを選んでください。

 

ちなみに、WAV形式を選択してもMQAは再生できます。しかしアルバム・ジャケットの編集(後述)が簡単にできないので初心者には少し面倒なものです。また留意点として、MP3やAACは選択できません。ハイレゾ再生は出来ない形式に変換されてしまうため、ここでは除外対象とします。

 

さて上記のようにインポート方法を選んだ後に、その下のエラー補正(下記の写真(1)中央付近)にチェックをするとハイレゾ再生の品質や安定性に有効です。少し読み込みが遅くなりますがお勧めしておきます。

 

写真(1)インポート設定 画面
写真(1)インポート設定 画面

 

さて、インポート設定が終わったら、『インポート』ボタンを押すと1曲目からインポートが始まり終了すると緑のチェックが曲番号の横に表示されます。目的とする曲の取り込みが終わったら、ディスクをドライブから取り出しても問題ありません。

 

 

さて、CDのインポートが終わったら、ここで、いよいよExplorer2を付属ケーブルでパソコンと接続します。

 

パソコンには音声出力を選択する機能が必ずあります。Windows10の場合は、コントロールパネルを開いて、サウンド設定で、Meridian Explorerが画面に表示されていることをまず確認してください。

 

次に、サウンド>再生 のボックス内のExplorer2を右クリックして有効とします。これで音声がExplorer2から出力されるようになりました。

 

さらに、ボックス上に並んでいる『全般』から『立体音響』まで5つあるタブから4番目の『詳細』に移動すると、最後のポイントとなる大切な設定画面が現れます。ここは少し、詳しくみてみましょう。

 

写真(2)コントロールパネルのサウンド設定の画面
写真(2)コントロールパネルのサウンド設定の画面
写真(3)サウンド>スピーカーのプロパティ 設定の画面。接続するExplorer2は、ハイレゾ再生(スタジオの音質)に対応しているので、24ビット、44,100Hzを選択。通常のCDを再生するときも、この設定のままで問題ない。
写真(3)サウンド>スピーカーのプロパティ 設定の画面。接続するExplorer2は、ハイレゾ再生(スタジオの音質)に対応しているので、24ビット、44,100Hzを選択。通常のCDを再生するときも、この設定のままで問題ない。

 

上の写真(3)のようにサウンド>スピーカーのプロパティ>詳細の画面で、24ビット、44100 Hz(スタジオの音質)を選びます。その下の2つのボックスは、ともにチェックを入れると完了です。

 

この設定で、取り込んだMQA-CDのファイルはパソコン上では何も加工されず、元の情報がそのままExplorer2に送り込まれるようになります。MQAのデーターは、何らかPC側で加工されてしまうと、普通の音楽データーとして扱われるようになりますが、ちゃんと音は出ます。しかし、高解像度:ハイレゾ再生はできなくなってしまいます。

 

音は出るけどMQAのランプが点かないというトラブルの多くは、この設定で解決することがありますので、ちょっと記憶していただけると良いかもしれません。

 

さて、無事にMQAの音楽ファイルが正しくPCから出力されると、写真のようにExplorer2のインジケーターの端のランプが青(あるいは緑)に点灯します。これが、スタジオでエンジニアが認証したMQAファイルであることを示しています。

 

Explorer2のインジケーターの点灯数は、パソコンから入力されたファイルの周波数(それぞれ44k,88k,172k以上を示す(CDの場合))です。今回使った、ユニバーサル・ミュージックのハイレゾCDの場合は、352k24ビット音源でなので、写真のように、3つ点灯して最初の1つがMQAを示すブルーに変化しました。

 

 

【おまけ情報】CDジャケットの貼り付け方

 

iTunesの場合、CDから楽曲をインポート(取り込み)すると、ジャケット写真も自動的に取得してくれる機能があります。しかしこの機能がカバーしていないアルバムも時に遭遇します。今回、試したユニバーサルの1000円サンプラーも、ジャケット写真は自動で取り込んではくれなかったのです、残念。

 

この場合は、下の写真のようにグレーアウトした対象アルバムを右クリック。選択肢から >アルバムの編集へ進んで、あらかじめ用意したアルバム写真を貼り付けることができます。レアな作品、海外レーベルなどは、iTunesでカバーしていないこともあります。これらはアルバム・ジャケットをネットで探して、これをペーストすることができます。

 

アルバムの編集>アートワーク画面へ。左下の「アートワークを追加」をクリックして、用意しておいたアルバムのジャケットを読み込んできます。

このアートワークの追加は、WAVファイルでは使用できません。
このアートワークの追加は、WAVファイルでは使用できません。

グレーアウトしていたスペースに、取り込んだアルバム写真が張りついたらOKで完了。やはり、ジャケット写真が張り付くと、楽しいですし使いやすくなります。

 

 

さて、今回は最もポピュラーな音楽プレーヤーiTuneで、MQA-CDを取り込み再生する方法をご紹介しました。ぜひ好きなアートストの作品がMQA-CDで発売されたらお試しください。アナログ時代のリマスタリング作品では、その瑞々しさに時代を忘れるほどです。また、最新技術を駆使した録音では、まさにリアリティと、その圧倒的なクオリティにCDという枠を超えたものと実感いただけると思います。

 

 


 

注:WindowsPCでは、従来専用ドライバー(無償)が必要でしたが、WIN10の最新バージョンでは、ドライバーが必要なくなっています。残念ながらマイクロソフトから十分な情報が発信されておりませんが、今回のレポートはメリディアンの専用USBドライバーを完全にアンインストールした状態で行っています。なお、引き続きWIN8以前のパソコンでは、専用ドライバーが必要です。なお、MacOSではドライバーソフトは必要ありません。

 

Direct DACをWin10/64bitで試してみました

Windows10/64bit の新しいパソコンを小社も導入しました。新しい機能も搭載されていますが、まだまだ使いこなすまでは時間がかかりそうです。

 

PCオーディオという観点からは、Win10はUSB AUDIO CLASS 2.0に対応ということになっています。今回、DIRECT DACで使ってみたところ、(1)Meridianの最新ドライバーをインストール、(2)電子証明についての設定変更、というステップで再生ができることがわかりました。

 

(1)は今までのWindowsでも行うべき同じ手続きです。ところが、(1)のみですと、PC側からDIRECT DACを認識しなくなる、という現象が起こることがありました。これは、電子証明に関する設定の問題だそうです。実は、この電子証明についてはWin10のトラブルシューティングの項目として挙げられています。ここでは、今回(2)のステップについて絞って具体的なステップをご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

検証に使ったのは、Panasonic LX 2017年モデル。USBポートは3.0です。再生ソフトはFoobar2000で2017年12月現在の最新バージョンです。

 

▬電子証明書の設定変更のステップ

 

①まず、シフトキーを押しながら、パソコンを再起動する。トラブルシューティングを選択。

 

②トラブルシューティングから>詳細オプショを選択。

 

③詳細オプションから>スタートアップ設定を選択。

 

④スタートアップ画面が表示されました。

Windowsオプションの変更項目がずらりと並んでいます。

ここでもう一度[再起動]をクリックします。

 

⑤該当する項目を確認して、番号を押すように指示されます。

 

7.ドライバー署名の強制を無効にする。>数字7 を入力

 

 

以上により、MeridianのドライバーもWin10・64bit上でも動作するようになりました。

 

コントロールパネルのサウンド設定、Foobar2000のPreferenceからも、DirectDACを確認することができるようになりました。

 

 


2017年IFAにおけるMQAからの発表内容(速報)

Subject: MQA プレスリリース : Aug31 20:15

831日、日本時間20:15発の

MQAPress Release以下の三本をお送りします。

2017 IFA

 

  スマートフォン、タブレット端末、音楽サービスへの展開でグローバルに拡大するMQA

  MQA ソニー ウォークマン® への MQA 再生技術搭載を発表

  LGMQA 対応スマートフォンをグローバルに発売

ベルリンで開催されております、IFAにおいて、MQAはハード・ソフトの両面で

着実に拡大していることをアピールさせていただいております。

 

 

以降プレスリリース内容です。発表日現在の情報に基づいて記載されております。分析はMQA LIMITEDです。また、発表日以降で記載されている内容が変更、修正、追加などされる可能性がありますので転載などの場合は、MQA社 bike@mqa.co.uk にご確認のご協力をお願い申し上げます。

 

 

MQA Press Release

2017 8 31 20:15

 

 

2017 IFA:スマートフォン、タブレット端末、音楽サービスへの展開で

グローバルに拡大するMQA

     

 

ロンドン/ベルリン、2017 8 31 音楽技術提供企業である MQA は、ベルリンで開催される IFA コンシューマーエレクトロニクスショーにおいて、MQA提携パートナーに関する数々のニュースを発表します。

優れた音質を便利な形で提供するために開発された MQA 技術が、LG の新商品 V30 スマートフォンに搭載されます。これは、世界規模で発売されるものとしては初の MQA 対応スマートフォンです。

ソニーの“ウォークマン”WM-ZX300 モデルと WM-A40 モデルに MQA 音楽再生機能が搭載されます。ダウンロードした MQA 音楽ファイルを再生するウォークマンの登場です。

 

MQA CEO である Mike Jbara はこの最新ニュースについてこう語っています。「IFA での発表は、MQA がグローバルに多様な活動を続けてきたことを物語っています。当社は、パートナーのエネルギーと熱意に触発され、音楽愛好者がマスター音質のオーディオにアクセスする機会を広げることに取り組み続けています。

 

MQA の新しいストリーミングパートナー

 

韓国に拠点を置くハイレゾストリーミング サービスの Groovers は、2017 年末のサービス提供開始を目指し、現在 MQA モバイルとデスクトップを自社のプラットフォームに取り込む準備を進めていることを発表しています。

l  b2b デジタル音楽ソリューションプロバイダである 7digital は、MQA 技術を使ってスタジオ音質のオーディオを配信するハイレゾストリーミングサービス HDmusicStream の提供を近日中に開始するというニュース発表しました。

音楽ダウンロードパートナーの nugs.net は、メタリカ、ブルース・スプリングスティーン、デッド & カンパニーをはじめ、数千ものアーティストのコンサートをオンデマンドで配信しています。この秋、nugs.net HiFi で、iOS とデスクトッププレーヤー向けに MQA ストリーミングの提供を開始する予定です。

 

広がる MQA 音楽のコンテンツ

 

音楽エンターテイメントの世界的リーダーであるユニバーサル ミュージック グループは、MQA と密接に連携しながら MQA 技術を使って膨大な量の音源のMQAエンコードを行っています。

モバイル分野における MQA のさらなる強化の一環として、 パイオニアオンキョーが、IFA 展示会で、最新のデジタルオーディオプレーヤー XDP-30R モデルと DP-S1モデルで TIDAL マスター のMQAモバイル ストリーミングを披露する予定です。

Sonic Studio からは、MQA音楽のローカル再生とストリーミング再生を可能にする Amarra Luxe 4.1 メディアプレーヤ 2017 9 月にリリースされる予定です。

 

ダウンロード分野では、日本に拠点を置く音楽ストアである e-onkyo music が、ワーナー ミュージック グループのハイレゾカタログに MQA ファイルを加えることで、MQA の音楽配信をさらに拡大させることを発表しました。このサービスは今後数週間以内に、日本で初めて提供が開始される予定です。

 

また、ドイツ、イギリス、アメリカでサービスを提供している Onkyo Music ストアが、9 月中にストアを一新させ、MQA 音楽の配信を開始する予定です。

 

l  HIGHRESAUDIO をはじめとする既存のダウンロードストアでは、今後も MQA 音楽を続々と追加する予定です。

 

 

基調ハイレゾディスカッションでMQAを語る

 

MQA CEO Mike Jbara は、9 1 () 午後 2 [ホール 20 101] Digital Entertainment Group (DEG) 企画、Sony Electronics 主催で行われる IFA での基調ディスカッションに参加する予定です。「ハイレゾオーディオの未来」と題されたパネルには、Morvan Boury (ソニー・ミュージックエンターテインメント グローバルビジネス開発担当バイスプレジデント)Michael Drexler (ワーナーミュージックデジタル戦略担当バイスプレジデント)Bill Gagnon (UMG ビジネス開発担当シニアバイスプレジデント) がパネリストとして参加します。

 

MQA は、今年の IFA で、新しい MQA ハードウェアパートナーである iFi Audio をはじめ、各パートナーのデモンストレーションをサポートします。iFi Audio は、MQA 搭載の micro iDSD Black Label DAC の試作品を発表する予定です。

 

-以上-

 

 

MQA Press Release

201783120:15

 

MQA が ソニー ウォークマン® への MQA 再生技術搭載を発表

 

ロンドン/ベルリン、2017 8 31 日 – MQA が、ソニーの 2 つの新製品 ウォークマン WM-ZX300 モデルと WM-A40 モデルに MQA 技術が搭載されることを発表しました。この 2 つのポータブルプレーヤーは、ダウンロードされる MQA 音楽ファイルを再生することができます。

 

数々の賞に輝く MQA の技術が、簡単にストリーミングしたりダウンロードしたりできる小さなファイルでスタジオマスターのオリジナル音源をとらえ、再現します。ソニーのウォークマンは、ピュアなオーディオ体験を提供するプレミアムなハイレゾオーディオ プレーヤーです。

 

MQA CEO である Mike Jabara はこう話しています。「音楽ファンはソニーのウォークマン ブランドにとても親しみを持っています。最新のポータブルウォークマンに MQA を搭載することで、マスター音質音源をさらに多くの方々に聴いていただけることを嬉しく思います」

 

MQA は、音楽ファンにさらに多くの質の高い音源を届けるために、音楽業界の幅広い企業と連携しています。MQA 音楽は、e-onkyo musicHIGHERESAUDIO2L をはじめとする世界多数のダウンロードストアで提供されています。

 

-Ends-

 

Sony and Walkman are registered trademarks of Sony Corporation.

Visit the Sony sound booth for MQA demos at IFA [Hall 20 101].

 

MQA Press Release

2017 8 31 20:15

 

LGが初のグローバル販売の MQA スマートフォンを発売

LG V30 MQA 再生技術搭載スマートフォン

 

ロンドン/ベルリン、2017 8 31 LG Electronics (LG) が、グロ-バル販売されるものとしては初の MQA 対応スマホとなる V シリーズ スマートフォンの最新製品 V30 を発表しました。この携帯は世界各国で来月中に発売される予定です。

 

LG V シリーズは、最高のマルチメディア機能とピュアなオーディオ体験を提供する同社最高峰のプレミアムなスマートフォンシリーズです。数々の受賞に輝く MQA の技術が、ストリーミングできる小さなファイルでスタジオマスターのオリジナル音源をとらえ、再現します。LG V30 携帯には、MQA 再生技術が内蔵されているため、携帯端末でマスター音質のサウンドを再生することができます。 

 

MQA CEO である Mike Jabara はこう話しています。「今回の LG との提携により、便利なファイルサイズで質の高い音源を届ける MQA の技術が携帯端末で実力を発揮できるようになるのは素晴らしいことです。V30 スマートフォンによって、ユーザーはオールラウンドのスマホ体験を一層高いレベルで楽しめるようになります。」 

 

-以上-

 

 

MQA Press Contacts lisa@mqa.co.uk | sarah@mqa.co.uk

 

Press Site for MQA www.mqa.co.uk/press

 

About MQA

Using pioneering scientific research into how people hear, the MQA team has created a technology that captures the sound of the original studio performance. The master MQA file is fully authenticated and is small enough to stream, while also being backward compatible, so you can play MQA music on any device. MQAs award-winning technology is licensed by labels, music services and hardware manufacturers worldwide and is certified by the RIAA. MQA is a UK-based private company.

For more information visit www.mqa.co.uk

 

 

ボブ・スチュアート氏に聞く ー メリディアンがDSPスピーカーで目指すもの

 

■アクティブ・スピーカーというカテゴリーを創出したメリディアン35年の歴史

 

スマートフォン、あるいはウォークマンやiPodなどコンパクトなポータブルオーディオ機器の普及に伴い、ヘッドホンやイヤホンを使ってアウトドアで音楽を楽しむスタイルが世界各国若年層を中心に広がっている。この傾向にオーバーラップするように、CD以上に高音質なハイレゾ音源の普及も進んでいる。音楽をいい音で聴くことの価値が多くの人々に伝われば、今後はスピーカーで音楽を聴く楽しみ方にもスポットが当たるのではないだろうか。

 

スピーカーで音楽を聴くためには、単体のオーディオプレーヤーとアンプ、USB-DACなどのコンポーネントを揃えて、それぞれをケーブルにつないで再生システムを構築する方法が一般的だが、スピーカー本体にUSB-DACやアンプ回路を内蔵する「アクティブスピーカー」への注目も、ハイレゾの普及とともに高まりつつある。

 

コンパクトなデスクトップサイズのアクティブスピーカーには、代表的なモデルとしてクリプトンの「KS-HQM3」などがある。海外では積極的にアクティブスピーカーを主力モデルとして手掛けるハイエンドオーディオブランドも多い。何より忘れてならないのは、Hi-Fiクラスのアクティブスピーカーというカテゴリーにおいては、イギリスのメリディアン・オーディオが先駆者的なブランドであるということだ。

 

メリディアン・オーディオが最初にアクティブスピーカーを発売したのは1977年のことだった。その後1989年には最初のDAコンバーターとデジタル入力、パワーアンプを内蔵する“デジタル対応”のアクティブスピーカー「D600」を開発。ヒットを飛ばした。矢継早、1990年にはDSP回路を内蔵するアクティブスピーカー「DSP6000」へ発展。これもまた大きな成功を収め、2000年のDSP内蔵スピーカーのフラグシップモデル「DSP8000」誕生へとつながっていった。

 

今ではメリディアン・オーディオのDSPアクティブスピーカーはラインナップを大きく拡張し「DSP7200」「DSP5200」などフロアスタンド型のスピーカーや、インウォールスピーカーにも銘機が名を連ねる。

 

 

 

DSP8000のカットモデル。デジタルで入力を受けてクロスオーバー処理を行う。その後各ユニットの特性に最適化させたDACとアナログアンプを搭載する。デリケートアナログ信号の引き回しはは、ラスト数十cmほどだ。
DSP8000のカットモデル。デジタルで入力を受けてクロスオーバー処理を行う。その後各ユニットの特性に最適化させたDACとアナログアンプを搭載する。デリケートアナログ信号の引き回しはは、ラスト数十cmほどだ。
メリディアン・オーディオでは「スピーカーは楽器である」という考え方のもとDSPアクティブスピーカーを開発している。リアまでデザインは行き届いて美しい。
メリディアン・オーディオでは「スピーカーは楽器である」という考え方のもとDSPアクティブスピーカーを開発している。リアまでデザインは行き届いて美しい。

 

■「スピーカーは楽器である」という考え方

 

一般的にアクティブスピーカーは、ユニットの特性に最適化したアンプを同じキャビネットに組み込むことで、安定感して“いい音”を再現できることが特長と言われている。メリディアン・オーディオのDSPアクティブスピーカーもその例外ではなく、本体に組み込まれた各帯域のユニットごとに特性を合わせ込んだDAコンバーターとパワーアンプを内蔵している点が大きな特徴だ。

 

DSPアクティブスピーカーを開発するにあたって、メリディアン・オーディオのチェアマン チーフテクニカルオフィサーのボブ・スチュアート氏は、「スピーカーは楽器である」という思想を繰り返し述べている。カスタムメイドのスピーカーユニットからキャビネット、アンプをはじめとするエレクトロニクスの隅々まで、音楽を忠実に再現できる楽器のように一体感あふれるスピーカーシステムとして完全度を高めることで、最終的にメリディアン・オーディオが理想とする、アーティストが思いを込めて演奏した音楽を、ありのままの状態でリスナーに届けられる環境が形を成す。

 

メリディアン・オーディオでは、スピーカーとソース機器の接続について独自の「Meridian SpeakerLink」と呼ばれる独自のインターフェースを採用している。DSPアクティブスピーカーを発売した当時は同軸タイプのデジタル接続としていたが、これにさらなる進化を加えることで完成したのがRJ45ベースのフラットケーブルだ。

 

1本の線でデジタルオーディオ信号を暗号化して送れるだけでなく、コントロール信号も流すことができる。メリディアン・オーディオではDSPアクティブスピーカーと組み合わせられる「Meridian SpeakerLink」対応のデジタルサウンドプロセッサーを数多く商品化しており、レコード盤などアナログソースもデジタルサラウンドプロセッサーを介すことで、同社のDSPアクティブスピーカーでより高品位に再現できる。

 

 

■スチュアート氏が語る「DSPアクティブスピーカーの魅力」

 

メリディアン・オーディオの、DSPアクティブスピーカーのメリットについてスチュアート氏は次のように語っている。「パッシブタイプのスピーカーは組み合わせるアンプやケーブルとの相性が合わないとスピーカーの特徴が活かせなかったり、場合によっては予期せぬ故障を招く心配も出てきます。一つのキャビネットに特性を完璧にマッチングさせたユニットとパワーアンプを、一つのキャビネットに組み込むことで、開発者が意図したサウンドにより近づけることができます。

 

物理的なクロスオーバーネットワークを必要としないため、良好な聴感上のバランスとインパルス応答も得られるなど、チューニングの面でも様々な優位点があります。スピーカーとエレクトロニクスの両方に卓越した技術を積み上げて、音響心理学のアプローチからも極上のリスニングを追求してきたメリディアン・オーディオならではの知見が最も活かせる製品カテゴリーであると考えています」

 

■スピーカーユニットごとにDACとアンプを搭載するマルチDA駆動。アンプの効率も飛躍的にたかい。

 

メリディアン・オーディオのDSPスピーカーは低域用に独自開発のデジタルパワーアンプを搭載したことで、通常のパッシブタイプのスピーカーと比べて1オクターブも低い低音が、筐体のサイズを肥大させることなく鳴らせる特徴があるという。また「EBA(Enhanced Bass Alignment)テクノロジー」により、マルチウェイスピーカーの課題とされている、各帯域間におけるタイミングのずれを解消しながら、よりクリアでライブ感あふれるサウンドが再現できる。

 

「メリディアン・オーディオのDSPアクティブスピーカーと同レベルの低音を再生するために、通常であればより大型なエンクロージャーが必要になります。本体をコンパクトに抑えられるので、省スペース設置ができる点がメリディアン・オーディオの製品の特徴です」

 

キャビネットはスプルース材とメタルプレートによる多層構造として共振を抑え、ピアノラッカーを塗り重ねることで強度も高めている。内部もブレージングによる補強や、吸音処理を丁寧に施してピュアでクリアなサウンドを実現している。本体のフロントパネルにはディスプレイを配置し、ボリュームや音場などスピーカーの動作状態がリアルタイムに表示される。

 

高品位なアナログ回路をもってしても解決できなかったノイズや劣化のファクターも、独自のDSPによる正確な演算処理を中心としたデジタル技術により回避。音質を極限まで磨き上げることに成功したメリディアン・オーディオは、まさにHi-FiクラスのDSPアクティブスピーカーの元祖と呼ぶべきブランドだ。「DSP8000」を筆頭とするDSPアクティブスピーカーは、30年以上に渡り「楽器」としてスピーカーシステムの完成形を追求してきた同社の技術と情熱の結晶であると言える。

 

2016年はメリディアン・オーディオが誇るDSPアクティブスピーカーの主力モデルの実力を活かせる、上質な据え置き型のHi-Fiオーディオコンポーネントが数多く発表されそうだ。新製品の日本上陸と、究極のハイレゾサウンドが体感できる機会が待ち遠しい限りだ。


ライター 山本敦

 

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ヘッドホンの潜在能力を最大限に引き出すデュアル・ドライブケーブル

Primeヘッドホン・プリアンプを120%楽しむ!

ヘッドホンの能力は、安定した駆動力により大きく引き出されます。さらにステレオ信号をそれぞれ確実にヘッドフォンの左右のユニットに伝達することで、各チャネル間のセパレーションがあがり音楽の表情をさらに豊かに楽しむことができます。ここでは、PRIMEの標準ジャックをそれぞれ、左、右専用に使ったデュアルドライブ用のケーブルについてご紹介します。

 

小さい筐体のアンプですが、その優れたドライブ能力をさらに楽しむことができるのが、デュアルドライブの魅力です。

 

写真 山本敦

“Prime”の隠し機能、「デュアル・ドライブ」の秘密とは?



右はオリジナル 左がデュアル駆動用特注ケーブル
右はオリジナル 左がデュアル駆動用特注ケーブル
ステレオキャノンプラグから標準ステレオ2系統に改造
ステレオキャノンプラグから標準ステレオ2系統に改造

デュアルドライブの発想は超シンプル!

 

PRIMEには、標準ジャック出力が2系統あります。これをそれぞれ片チャンネルだけを使うというシンプルな発想がデュアルドライブ駆動です。市販されている専用ケーブルはありませんが自分で作ることが可能です。小社のゼンハイザーは、オリジナルのケーブルを生かして、左右別々に秋葉原のオヤイデさんで標準ジャック2個を追加配線してもらう改造をしてもらいました(写真左)右は純正のままです。このゼンハイザーの場合はケーブルも非常にグレードが高かったことと、そして何より独立駆動の改良効果をなるだけ分かりやすく評価してもらため、同じケーブルで改造しました。

 

簡単な専用ケーブル作り。まず極性の確認から

 

プラグにはLRそれぞれのプラス側の端子、共通のグランドがあります。ヘッドホン用のジャックもオヤイデさんなどの専門店では色々なバリエーションが販売されています。ヘッドホンに合わせてデザインも選べます。ケーブルもアンプのパワーを確実に伝達するためのキーパーツです。プライムの場合、音の傾向としては、とても素直ですので、標準的なハイグレードケーブルを使って試作してみました。

 

キャノンコネクターを使っている場合も同じく極性をチェックして標準ジャックへの変換を行うことでデュアルドライブ化に対応することができました。

 

標準ジャック2つを使って左専用と右専用に配線

ヘッドホン・ジャックにはチップ、リング、スリーブなどと呼ばれる端子があり、それぞれに両チャネルのプラス側、マイナス側が下記のように割り当てられています。本来のステレオ配線では、当然ながらプラス側はチップもリングも配線する訳なのですが、左チャネルはチップだけ、右チャネルはリングだけ使います。従って右左を間違えてアンプ側に接続すると、音が出ません。マーキングなどをして右左を識別できるようにしました。

ご注意

 

ヘッドホン・メーカーでは断線やショートの問題からケーブルの改造などを行った場合に生じたトラブルについて保証対象外とすることが多いので、こうした改造は自己責任で行う必要があります。極性やメーカーのケーブルの仕様は公開されていない機種やブランドもありますのでご注意ください。


試作品協力 オヤイデ電気秋葉原店 03-3253-9351 http://oyaide.com/catalog/info_tenpo.html


デスクトップのハイエンドアンプと呼ぶにふさわしい品質とスペック

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別体電源ユニットとシステム販売。「プライム」の限定バージョン

Prime のLimitedバージョンについて

オーディオアンプにとって電源部は音質上のベースとなる存在であることは言うまでもありません。しかし、同時に大きなトランスなど磁束や振動や熱対策をあれこれ、とったとしても電源部は、デリケートなオーディオ信号にとっては皮肉にもノイズ源でもある、ということには変わりありません。理想的な電源部がどうあるべきか、その答えの一つの究極が電源ユニットの別筐体化です。英国のハイエンドコンポでも、こうした電源部の別筐体化はしばしば行われてきました。

 

Primeの限定バージョンは、Prime本体と別体の電源ユニットのセット商品です。量産することが困難なウルトラ・ローノイズの手巻き薄型トロイダル・トランスを使っているため、日本向けに確保できる台数が残念ながら限定されています。Primeのアルミ2重シャシーに加えて、ノイズを遮断するためのアンダーベースを介してトロイダルトランスをマウント。その美しい内部構造は公開されていませんが、その繊細で合理的なレイアウトはメリディアンのDSPスピーカーやフラッグシップの800シリーズのリニアパワーサプライの開発ノウハウが反映されたものと言えるものです。

 

Prime単体と比較してみるとヘッドフォンでもスピーカー試聴でも音楽表現の奥行きが増し、全体域でより安定したバランスの良いサウンドが得られるとともに、聴感上の静かさが音のディテールをより豊かに際立たせる印象があります。また低音部の深さ、表現力にも安定して高い評価を得ています。(試聴レビュー参照)

 

電源ユニットはPCからのUSB信号を受けてPCからの5V電源ではなく、電源ユニットによるクリーンな5V電源を供給するための、USB入力と出力端子が装備されています。すなわち、USB信号はPCから電源ユニットを経由して送られる事になります。こちらからの問い合わせに対してメリディアンから、USB信号そのものには、何も足したり引いたりすることは行っていないと回答がありました。

 

プライム本体は直流12Vで駆動されます。電源部のリアパネルを見ると、そこにはなぜか12V電源が5つも並んでいます。将来このサイズで他のコンポも開発されるのでは?と期待して、これもメリディアンに質問をぶつけてみました。残念ながらニコニコしながら今のところは予定はない、との回答でした。

 

どちらにせよ、この電源部がプライムをドライブする能力としては相当の余裕があることは間違いないでしょう。また、オーディオ用の電源タップにACアダプターをつなぐのに抵抗を感じる人も少なくないと思います。見た目もゴチャゴチャします。この限定商品は決して潤沢で安定した供給体制とは言えない状態のため、少数を輸入して限定販売とさせていただいている状況です。

 

メリディアンからは、デスクトップのハイエンド、という打ち出しだった本機ですが、DAC搭載プリアンプとしては入出力も機能も最小必要限度にしたことが音質クオリティというコアな付加価値を上げることに功を奏したと思います。

 

オーディオ信号基板は6層高密度たった1枚に集約、そして表示ディスプレィもランプのみとノイズ源になる要素を排してシンプルに割り切ってハイエンド・クラスの音楽表現力を頑固に維持したのだと思います。DACとしてもメリディアンらしい表現力を備えておりMQAの再生でも、やはり電源別筐体のリミテッドは次元の異なるさらなる音の深みが得られ、特に低音域では明快な能力の差を感じさせる、という声をお聴きすることが多くあります。

 

外観上も電源部と本体を重ねてもデザインは美しく、横置きでもすっきりレイアウトしていただけます。弊社のデモ機は、電源コネクターの入力端子部をミッキーマウス型から通常のインレットタイプに少し手を加えて改造してみました。

 

 

 


このモデル、当初は日本には導入しない、と断られたほどでした。たしかに想像した以上に手巻きのトロイダルの生産対応が難しいそうですが、是非日本のオーディオファンのお客様にも聴いていただきたく何とか発売をすることが出来ました。こちらのエンジニアの見立てでは、一般的なトロイダルトランスに比較すると、非常に薄型で確かに今まで他ではあまり見かけないタイプだったそうです。

 

在庫状況は、色々状況が変化するため当社infoまでお問い合わせください。本体のみ22万円に対して電源部セットで33万円(いずれも税別)です。

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