スタジオ音質を再現させるMQAフル・デコード MQA-CD,MQAファイル再生を楽しむ。

meridian 218  MQAフル・デコーダー
MQA開発者が設計した最新フル・デコーダを搭載したMeridian218。時間軸精度に重点設計された独自アルゴリズムでクラスを超えたDA変換クオリティを実現させています。

 

最近、Meridian218やMQA再生についてのお問合せも多数いただいており、その中で、MQAフル・デコードとは何?という質問も多く寄せられています。

 

いくつかのケースで、”フル”という言葉が《オリジナル周波数の再現》というイメージを生んでしまっていることが分かりました。フルという意味は、DAC(ハードウェア)まで連携して統合された処理を行うことに由来して定義されています。ここではMQAの再生手段としては最も音質的に優位なフル・デコーダとは何か、その概要について説明していきます。

 

関連記事:MQA-CDと普通のCDの試聴テスト(Meridian218)

 

■MQAのデコードには、フル・デコードとコア・デコードの2つがある。

  ①フル・デコードは、DAコンバータ(ハード)と連動した高度な処理。

  ②コア・デコードはアプリやソフト上で行う簡易的なデコード手法。

  ③再生クオリティはフル・デコードが優れている

 

 

MQAのコア・デコードはPCの音楽ソフトやスマホの再生アプリのみで簡便に行うことができます。これに対してフル・デコードはハード(DA変換機)の特性に応じて時間軸情報を補正し、管理された高度な処理であるという違いがあります。フル・デコーダは主にオーディオメーカーの据え置き型DACやネットワークPLに搭載が進んでいます。また、コアデコード機能は、音楽再生ソフトAudirvana, Roon などに採用されています。

 

すべてのMQAフル・デコーダで、MQAが保証するマスタークオリティのアナログ再生が実現されます。そのデコード動作状態が確認された場合には、MQAインディケーターが点灯します。Meridianの製品では、専用アプリあるいは本体で、再生中のマスターの仕様を確認することができます。

 

■MQAのフル・デコードには192k24bit以上のDA変換能力が必要。

 

MQAのエンコード工程ではファイルサイズを小さくするために、折り紙と呼ばれるプロセスを用いています。

 例えば384kは半分の192kに、さらに半分の96k、さらに48kまで順に折りたたまれてMQAファイルとして流通しています。

 

再生の時にはまず折り紙を戻すように96kに展開します。この最初の展開プロセスはパソコン用の音楽プレーヤーやスマホのアプリでも可能で、コア・デコードと呼ばれています。フル・デコードとコア・デコードは対比して定義されたMQA特有の技術用語です。

 

フル・デコードは折り紙を44/48kから88/96kへ、さらに176/192kへと2回以上、展開するものと定義されています。つまりフル・デコーダには192k以上のDA変換能力が必須要件となります。フル・デコーダとして、192kDACを使うか384kDACを使うかはメーカにより異なります。

 

メリディアンの218についてこの点を直接担当者に尋ねたところ、デコーダの再生周波数能力は、デジカメでいうと画素数のように重要な要素の一つである。しかし良い写真を撮るためにはレンズのクオリティや画像処理エンジンも同様に大切なのと同じように、DACの表面的なスペックだけでなくアナログ品質やデジタルフィルター、クロックなども含めたトータルパフォーマンスのバランスから192k処理を選択したとのことでした。当然ながらDACチップそのものを大量に生産し、スペックの高さと多機能性を武器に多くのメーカーに販売する半導体メーカーの考え方とは全く異なっていました。

 

 

■MQA(フル・デコーダ)の音質優位性

 

 ・同じ192kでも、PCMとMQAでは音が違う。

 ・MQAフル・デコードの時間軸解像度は、既存PCMなら768kでも達成できない水準

 ・コア・デコードでもMQAが目標とする時間軸解像度は実現できる

 ・フル・デコーダは、最良の再生クオリティを得るためハード(DAC)の補正、コントロ-ルを行う

 

下記のグラフは、この時間軸解像度の改善を、従来のPCM(オリーブ線)とMQA(赤線)とで比較したものです。縦軸の単位はμ秒で、音の滲みの範囲を時間の長さで表したものです。

 

まず通常のPCM再生(オリーブ線)から見るとサンプリング周波数を高くしていくと、時間軸解像度が次第に改善されていきます。下のMQA(赤線)を見ると、すでに96k以上で約10μ秒程度の目標精度を実現し、それ以降は横ばいの特性となっています。両者の差異は次第に小さくなりますが768kでも、まだ両者の差異が埋まっていません。

 

パソコンやスマホのアプリだけで行うMQAコア・デコードでも、マスタークオリティでの再生は可能です。しかしフル・デコーダは、最終的にアナログ音声を出力するDACハードに最適な補正、コントロールを行うことがで再生精度をベストな状態にします。

 

縦軸単位;マイクロ秒 日本オーデイオ協会 JASジャーナルより引用。作成MQA Limited
縦軸単位;マイクロ秒 日本オーデイオ協会 JASジャーナルより引用。作成MQA Limited

 

 

■MQAフル・デコーダもコア・デコータもMQAファイルなら何でも再生できる

 

従来のDACでは再生可能なファイルの仕様に制限がありました。例えば何年か前の192kDACでは、上位の384kHz24bitのファイルは再生ができません。しかしMQAファイルは物理的に全て48k24bitのPCMファイルとしてコンパクト化されています。このためMQAフル・デコーダは、自らのDA変換能力を超えたスペックのマスターから作られたMQAファイルでも再生します。この時、MQAフル・デコーダは、折り畳まれた情報でインパルス・レスポンスと周波数特性の最適化を行います。

 

なお、フル・デコーダの最低要件である192k24bit能力のDACでも、約100kHz近くまでのアナログ音声信号を再生できる広いハイレゾ周波数帯域をカバーし、なおかつMQAの目標とする約10μ秒の時間軸解像度を実現します。MQAフル・デコーダは、MQAが担保する、スタジオクオリティのアナログ出力を可能にします。

 

■メリディアンが発売しているMQA再生機器は下記の通りです。すべて”フル・デコーダー”搭載です。

 

 

Explorer2 (18年生産完了 ステレオサウンドONLINEのみで販売中  残り僅か)

Prime Headphone Amp. 

Ultra DAC

808v6 CDPL

818v3 Pre Amp. 

Meridian 218

 

国内発売済みモデル 2109年7月現在

 

   

質問、お問合せは、info@hires-music.jp までお寄せください。

 


 

■参考;MQAソフト情報

 

最後に2019年7月現在のハイレゾ・MQAソフトの販売状況について触れておきます。

 

オーディオ協会が定めた定義によるハイレゾとは、簡単に言うとコンパクト・ディスク(以下、CD)よりもデジタル・スペックの優れたデーター(およびその再生)のことです。国内最大手のハイレゾ・ダウンロードサイトe-onkyoで購入できるファイルの仕様を調べてみると、その9割は44kから96kまで。ごく少数であるが192k以上のファイルも入手することができます。

 

  44/48k    23,000タイトル 

  88/96k    23,700タイトル 

176/192k        4,600タイトル  

352/384k           200タイトル

 

DSD 2.8     1,500タイトル

DSD 5.6        800タイトル

DSD 11.2        340タイトル

 

次にMQAのタイトルです。(上記のタイトル数にもMQAも含まれています)

ワーナー、ユニバーサルの大手参入、各レーベルの参入で1万タイトルを大きく超えて充実してきました。

 

MQA 44/48k    6,700タイトル

MQA 88/96k    6,700タイトル

MQA 176/192k    2,300タイトル

MQA 352/384k       120タイトル 

 

タイトル数調べ ハイレス・ミュージック株

調査対象:e-onkyo music

2019/07/22現在